Live Archive
東京ザヴィヌルバッハ at 原宿クロコダイル
- 2008-12-18 (木)
- Club Jazz | Electronica | J-Jazz | Live | Music
2008年12月16日に原宿のライブハウス「クロコダイル (CROCODILE)」で行われた東京ザヴィヌルバッハ (Tokyo Zawinul Bach)のライヴへ行ってきた。TZBにとって結成10周年&2008年締めくくりのライヴとなる。上の写真は公演前のステージの写真と終演後の店内の写真であるが、盛況であったのがお分かり頂けると思う。
演奏のほうも二部構成だったのだが、各部が途切れることなく、アッパーで流れのいい演奏が続き、主宰者の坪口昌恭さんをして<“TZB史上ベストアクト”だったと、胸を張って言ってしまおう!>とご自身のサイトで仰っているぐらいだ。わたしは初めてTZBのライヴに行ったのだが、スタンディングではなかったということもあるが、オーディエンスの反応がメチャクチャ盛り上がるという訳ではなかった。いつもこんな凄い演奏をしているのか、と驚いていたのだが、やはり演奏者も満足するような、素晴らしいライヴだったと感じたのは間違いなかったようだ。
セットリストは、
<1st>
1:Mint Palladium
2:Orange Iridium
3:Poly Gravity
4:Cacao Argentum
5:Shoutツ黴
<2nd>
1:8:30
2:Grape Ruthenium
3:Sax&Synth.ツ黴Improvisation
4:Horizoning
5:Peach Platiniumツ黴
<Encore>
E1.Pastel Yogurt
であった。
最新アルバム『Sweet Metallic』を中心とした選曲で、とても都会的でファンキーなダンサブル・ナンバーが目白押し。座っていてもかかとを鳴らしまくりでノッていたぐらいだから、スタンディングならいい歳扱いて踊りまくっていたことだろう。この『Sweet Metallic』というアルバム自体、変拍子やポリリズム、5連などのリズムを多用した、ザヴィヌル・フォロワーとしての傑作といえるものである。
シーケンス・ソフトによりリズムが自動生成されることから、もっとエレクトロな感じだと思ったのだが、実際にライヴを観ると想像より全然<生演奏>である。三沢泉さんのしなやかで多彩なパーカッションと、numbさんの繊細なリアルタイム・エフェクトの幾重にも重なるせめぎ合いも見事だった。いうまでもなく坪口昌恭さんのキーボード演奏と菊地成孔さんのソプラノ&テナー・サックスの演奏は甘美で官能的な素晴らしいものだった。
もし東京ザヴィヌルバッハという名前だけは知っているけど、イメージ的に難しそうだなと思っている人がいるとしたら、想像しているより取っつきやすく聴きやすい、80年代のフュージョン好きな人でも全然イケる音楽だと思う。わたしも変な先入観で触れてこなかったことを、損したなと後悔してる。
最近飲みながらライヴを体験することが多く、ちょっとずつお酒が強くなってきている。これはいいことなのだろう。それにしても楽しかった。
ツ黴
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菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール at オーチャードホール2Days
ということで、12月6日の菊地成孔コンサート2008<第二夜>菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール公演である。土曜日ということもあり、昨日よりも1時間早い17:30開場 / 18:00開演。が、しかし機材トラブルかリハが延びたか分からないが開場が10分ほど遅れた。早めに入らないとワインとシャンパンを販売しているビュッフェが混むのを知っているので、列の先頭付近に並んでいたのだが、天気が良かった分、寒かったのでちょっとだけ待ってるのが辛い。
2日目に用意されたお酒は、「マストロベラルディーノ・タウラージ・ラディーチ04年」と「テタンジェ・ノクターン・セック」で、まずは景気づけにシャンパンのテタンジェ・ノクターンを頂いた。<夜想曲>という名前の通り、夜に楽しむにはピッタリのシャンパンで、色もいく分か濃いめで、泡は繊細なネックレスのように美しく、窓からエレベーターが見える中庭を眺めながらしばしウットリする。振り返るとビュッフェ内は案の定凄い混み方である。今日の公演は<幕間>が儲けられているのだが、20分ほどということもあり、ちょっとそのときにお酒を頂くのは厳しそうだ、ということで、イタリアの赤ワインであるタウラージも頂くことにする。濃密で高貴ながら野性味と狂気を含んだまさにイタリアの至宝だ。おかわり!今日の2本は個人的にもボトルで購入しよう。
基本的に下戸なわたしはちょっと酔いが回ってきて、演奏が始まった頃にはホール内をクラゲのようにフワフワと浮遊した感じで、ノーベル賞を獲得したおじいちゃんに光らせてほしいほどになった。
本日のセットリストは、
─1st set─
1:即興~夜の全裸
2:京マチ子の夜
3:映画音楽メドレー < 映画「バターフィールド8」 ~ バターフィールド8のテーマ~エアコンディショナーのTVCMの悪夢~はなればなれに~クイズ番組のTVCMの悪夢~映画「アルファビル」 ~ 悲しきワルツ>
4:ソニア・ブラガ事件
ツ黴ツ黴─2nd set─
5:即興~プラザ・リアル
6:大天使のように
7:航空会社のTVCMの悪夢
8:儀式
9:バンドネオン・ソロ~ルペ・ベレスの葬儀
10:映画「8ツス」~ それから・・・・(ワルツ)よりツ黴
ツ黴
─アンコール─E1:メウ・アミーゴ・トム・ジョビン
E2:恋とは何か貴女は知らない
である。
第一部は下戸であるにもかかわらず三杯も飲んだために、クラゲのようにフワフワとホール内を浮遊していた。ペペの公演は土曜日というのと、オーセンティックなジャズよりも女性には取っつきやすいからか、昨日のダブ・セクステット公演よりも客席が埋まっているし、何と言っても女性客の比率が圧倒的に多い。わたしの席も八方を妙齢な美女に囲まれてハーレム状態であった。心地良く甘美な映画音楽のメドレーに酔い、夢か天国か、もうこの際どうでもいいか、とリュクスさに身を委ねた。
そんな中、幕間を挟んでちょっと落ち着いての第二部、特に「大天使のように~航空会社のTVCMの悪夢~儀式」のグルーヴは強烈の一言。この世のモノとは思えない素晴らしさ。前にもちょっと書いたことがあると思うが、わたしは『記憶喪失学』が出るまでは、先入観もありペペ・トルメント・アスカラールという楽団のことをちょっと嘗めてたところがあった。今となってはホントに恥ずかしい限りだ。要するにマトモに聴いていなかったのである。
ぺぺの公演はお淑やかで行儀にいいお客さんが多いので、演奏が終わっても拍手だけということが多いのだが、「儀式」が終わったときにわたしは思わず歓声を上げてしまった、というより演奏中から、「この素晴らしい演奏をしてる楽団の人達に、演奏が終わったら歓声を上げて拍手をするんだ。周りに<何だこのオッサン>と白い眼で見られようとも、僕はこの演奏に応えるんだ。」と決心していたのだ。果たして、わたしの他にも数人のオーディエンスから図らずも歓声が上がっていた。やっぱりライヴは最高だ。
アンコールになり、最後のエリナー・リグビー混じりの「You Don’t Know What Love Is」が終わり、ホール内が明るくなってからも、今日は混んでいるのでしばらく席で待っていることにした。当然二日目もサイン会があるのだが、ヴィオラの菊地幹代さんとパーカッションの大儀見元さんが参加されということで、昨日に引き続き、まだ持っていないCDを購入し並ぶことにした。ゆっくりしていたのでほとんど列の最後であったが、やはり昨日より行列が長い。スタッフより昨日はなかった「混雑しているので、会話と写真撮影はご遠慮頂けるようお願いします」というアナウンスがされる。列を見るとドレスアップした女性も多く、それも公演の一要素であるが、男の場合どうやっても女性の引き立て役になってしまうのはしょうがないことである。つくづく男は損である。ちなみに菊地成孔さんと大儀見元さんはわたしと同い年である。二人とも若い。
さて、楽しみにしていた『菊地成孔コンサート2008 Bunkamuraオーチャードホール2Days』は終わった。来年は開催されるのであろうか。今年もこれだけ盛況だったのだからきっと開催されるであろう。もしよかったら、あなたも来年はわたしと一緒に楽しみませんか。
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菊地成孔ダブ・セクステット at オーチャードホール2Days
12月5日-6日に渋谷Bunkamuraオーチャードホールで行われた<菊地成孔コンサート2008>に二夜連続で行ってきた。<第一夜>が菊地成孔 ダブ・セクステット、<第二夜>が菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールのコンサートである。
まず、5日のダブ・セクステット公演。開場の15分ほど前に正面玄関に到着すると、入り口横の喫煙スペースのところに、今回菊地成孔が厳選したコンサートにマリアージュするお酒がすでに販売されていた。この日は「翠露大吟醸中取り」と「フェッラーリ・スプマンテ・ペルレ/トレント・メトッド・クラシッコ」の2種類である。昼間に降っていた雨もちょうど上がり、少しずつ寒くなって来たところだったが、まずはフェッラーリのスプマンテから頂く。同じ名前の自動車と同じように多くのセレブから愛されるイタリアのシャンパンである。液状の宝石を飲みつつ、隣の50代と20代とおぼしき母娘(お二人とも美人でした)とちょっと談笑する。お嬢さんに飲んでいた翠露の感想を尋ねると、香りを嗅がせてくれた。とてもフルーティな香りだ、入場したらビュッフェではこれを飲もう、などと開場前からコンサートを楽しみつつ過ごしていた。
中に入ると菊地氏のサイン入りパネル(写真参照)や愛用のパーカー万年筆(ジャズメンならメーカーは当然名前からいっても<パーカー>だとMCで仰ってた。ちなみに主な仕様モデルは<DUOFOLD – プレジデンシャル・イスパルト・スターリングシルバー>である)で書いた楽譜、ペペ・トルメント・アスカラールの最新アルバム『記憶喪失学』のジャケット写真の原画(メキシコ壁画運動の立役者ディエゴ・リベラがメキシコ・シティの国立宮殿に描いた壁画の模写的なパロディ)、オフィシャル・スーツであるクール・ストラッティンなどがディスプレイされ、さながら<菊地成孔祭り>のようである。クロークにコートと鞄を預け、すぐビュッフェへと向かい翠露を所望する。実はわたし5年ほど前までは完全な下戸で、今でもたまに嗜む程度なのだが、この大吟醸はただの日本酒ではないということぐらいは一口で分かった。
ミスティックに酔いが回ってきたところで、世界的なジャズDJであるKYOTO JAZZ MASSIVEの沖野修也氏によるDJプレイが始まった(選曲については沖野修也さんのブログを参照)。日本のオペラハウス/クラシックのコンサートホールでDJ卓をお持ち込むなんてことは初めてのことだろう。何でも日本初というのはいいものである。高度に洗練されたそれは、菊地成孔ダブ・セクステットのライヴへと誘う最高のプレイだった。会場の性質上、立ち上がって踊りながら歓声を上げる、というようなことが出来ないのがホントに残念である。このDJプレイはダブ・セクステットの演奏へとシームレスに繋がっていくことになる。
当日のセットリストは
1:Dub Liz
2:Susan Sontag
3:Caroline Champetier
4:(I’ve lost my) Taylor Burton
5:Invocation
6:Dub Sorcerer─アンコール─
E1:Monkey Mush Down
であった。
オーセンティックなジャズ・クインテットに、リアルタイムでデジタル処理をするダブ・エンジニアが同じスーツを着て同じステージに登るという、何とも21世紀を感じさせるハードバップは最高に気持ちいいし、わたしは大好きだ。菊地氏のコンサートのなのでオーディエンスも、ドレスアップした女性からコアなジャズファンとおぼしきおじさま、までとても多彩である。寒さが厳しくなってきた師走に、日本が誇る腕利きのジャズメンによるコンサートを思う存分堪能した。
公演終了後の会場でコンサート前に見られなかったモノなどを見学していると、20歳代と見受けられる一人のキレイな女性が、会場内に飾られてあった菊地氏のパネルのひとつに向かって立ってた。するとサインのところへおもむろに手の平を重ねると、軽く首を傾げ、何かを感じようとしばらくそのまましていた。見た感じは映画『三丁目の夕日』で見えない指輪を眺める小雪さんのような感じ。わたしの拙い文章だと伝わりにくいかと思うが、とてもドラマティックで映画のワンシーンのようだった。わたしは女性の気持ちが分かるようなことはないが、このときは何となく分かったような気がした。切ないような、羨ましいような光景だった。
終演後当日開場にて販売していた、全てのCD・書籍を購入した人を対象としたサイン会が行われ、ダブ・セクステットのメンバー全員が参加していたので、わたしもまだ持っていなかった東京ザヴィヌルバッハCDを購入し、CDに参加してないミュージシャンにまで、そのCDにサインをもらうのもどうかと思い、当日使用していたゼロハリバートンのアタッシュケースにサインを頂いた(写真参照)。そして、明日の第二夜、ぺぺの公演を更に期待を膨らませて帰路についた。
続く…。
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菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール at クラブハイツ
ツ黴 10月5日に菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラールのライヴへ行ってきた。新宿の歌舞伎町クラブハイツで入れ替え2回公演でして、わたしは20:30開演の第二部に参加。歌舞伎町クラブハイツというのは、コマ劇に隣接する東宝会館8Fにある、本来はグランドキャバレーである。新宿コマ劇場が今年2008年一杯で、東京オリンピック招致ということもあり、歌舞伎町再開発ということで取り壊されることが決定しているが、ここ東宝会館も当然そうなるだろうということで、ケータイなので画質は悪いが開演前に中を撮ってきた。とても寂しく、残念である。
まだ<菊地成孔>名義でリリースされたペペの1stアルバムと言えなくもない『南米のエリザベス・テイラー』では、バンドネオンを使っていることもあって、<フェイクタンゴ>などと呼ばれいていたりしましたが、今や現代音楽+ラテン・ラウンジ・ミュージックのスモール・ストレンジ・オーケストラという感じ。構成は、フロントがもちろんアルト&テナーサックスの菊地成孔で、後はピアノ、バンドネオン、ウッドベース、弦楽四重奏、パーカッション2人、そしてハープ、と計11人編成である。ちなみに<ぺぺ・トルメント・アスカラール>とはPepe(伊達男)・Tormento(拷問)・Azcarar(甘い、砂糖漬けの)という意味で、<色男が砂糖漬けの甘い拷問にかけますよ>って感じでしょうか。なんだそりゃ(笑。
真の天才とは映画やドラマのように一目で分かるわけではなく、目立たないグレーな人である場合が多い。このバンドにも天才がいた。わたしは菊地成孔さんが現在活動している二つのバンドでは、もう一つのダブ・セクステットの方がどちらかといえば好きだったけれども、ライヴを観た直後だとぺぺも相当いいなと思ってしまう。やっぱライヴはいいものだ。
特に老舗のグランド・キャバレーで着飾った上品な女性が多く、和装の女性も多く見受けられ、またエスコート上手な男性が同伴しているとくれば、悪かろうはずがない。たぶん菊地さんのイベントでは1番年齢と衣装代の平均が高いであろうと思われる。わたしのような菊地さんと同世代の男1人も意外と多い。とはいえ、菊地成孔さんのコンサートでの主役は間違いなく女性のオーディエンスである。
10月末にリリース予定のNaruyoshi Kikuchi et Pepe Tormento Azcarar名義では2ndアルバムとなる新譜では、映画音楽のカバーが増えているが、その中からブロニスロウ・ケーパー作曲の「バターフィールド8のテーマ」と、そしてポール・ミズラキ作曲の「アルファビル ~ 悲しきワルツ」という曲を演奏した。これまでもアントニオ・カルロス・ジョビンやバート・バカラックのカバーや、今回の公演でも演奏したミシェル・ルグラン作曲ゴダールの「はなればなれに」などをやってきた。特にバターフィールド8は、ただジャジーで美しいメロディというだけでなく、そこから無調な現代音楽風に流れていくところなんて最高だ。
下戸であるにも関わらず、飲み慣れないアルコールを、雰囲気もあり勢いで飲んだために、途中1回トイレへ中座したがとてもエレガントで素晴らしいライヴだった。12月に行われる、渋谷Bunkamuraオーチャードホールでの<菊地成孔ダブ・セクステット>と<菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール>の2夜連続のコンサートもきっと素晴らしいものとなるだろう。今年も昨年同様、菊地氏ご自身のセレクトによるワインが幕間に提供される。もちろん、両方ともチケットは入手済みである。
あの場にいた全ての人に感謝。ありがとう。
ツ黴
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