このCD『インパルシヴ!』はジャズの名門レーベルであるインパルスの豊富な名音源の中から、選りすぐりのトラックをニューヨークの売れっ子ジャズ系DJ達がリミックスし、21世紀の新しい息吹を吹き込まれ生まれ変わったと言っても過言ではないリミックス・コンピレーションである。
この数年でジャズ・レーベルのリミックス企画というのもすっかり定着した感じで、ちょっと前ならブルーノートをいじるのがせいぜいぐらいだったのが、今ではわたしぐらいの世代(個人差はあるだろうが)のジャズファンならほとんど違和感を感じることはなくなった。今の時期ならばジャズ系のクリスマスソングのリミックスもヴァーヴを始め多くなってきた。
ただ元々ポップ性やエンタメを意識し、商業的な成功すらしていたブルーノートやヴァーヴとは違い、インパルスは社会性やアート性を重視していた硬派なレーベルなので、ニューヨークの大御所DJを持ってしてもハードルが高いモノだった。しかし、そこは稀代のクリエーター達。オリジナル・フレーズに縛られることなく、柔軟な発想で高い自由性を遺憾なく発揮し、新しいものを再構築してきた。しかも全てのトラックがカッコいい。
ちなみにどんなミュージシャンの音源を使用しているかというのを一応列記しておくと、George Russell、Charles Mingus、Chico Hamilton、Gabor Szabo、Dizzy Gillespie、Chico O’Farrill & Clark Terry、Archie Shepp、Pharoah Sanders、Yusef Lateef、Oliver Nelson、そしてJohn Coltraneである。詳しくは上の画像を参照していただくとして、オリジナルのトラックを知っている人も、また全く知らない人も、それぞれに楽しめる素晴らしいアルバムである。ご希望であれば、リミックスしていないオリジナルのトラックを集めたCDも『Impulsive! Unmixed』というタイトルで同時リリースされている。
3年前の2005年にリリースされたCDだが、廃盤になる前に手に入れちゃっいましょう。ことによっちゃ、三世代に渡って楽しめるものであるからだ。
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