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菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール at クラブハイツ

Naruyoshi Kikuchi et Pepe Tormento Azcarar at Shinjuku Club Heightsツ黴€

ツ黴€ 10月5日に菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラールのライヴへ行ってきた。新宿の歌舞伎町クラブハイツで入れ替え2回公演でして、わたしは20:30開演の第二部に参加。歌舞伎町クラブハイツというのは、コマ劇に隣接する東宝会館8Fにある、本来はグランドキャバレーである。新宿コマ劇場が今年2008年一杯で、東京オリンピック招致ということもあり、歌舞伎町再開発ということで取り壊されることが決定しているが、ここ東宝会館も当然そうなるだろうということで、ケータイなので画質は悪いが開演前に中を撮ってきた。とても寂しく、残念である。

 まだ<菊地成孔>名義でリリースされたペペの1stアルバムと言えなくもない『南米のエリザベス・テイラー』では、バンドネオンを使っていることもあって、<フェイクタンゴ>などと呼ばれいていたりしましたが、今や現代音楽+ラテン・ラウンジ・ミュージックのスモール・ストレンジ・オーケストラという感じ。構成は、フロントがもちろんアルト&テナーサックスの菊地成孔で、後はピアノ、バンドネオン、ウッドベース、弦楽四重奏、パーカッション2人、そしてハープ、と計11人編成である。ちなみに<ぺぺ・トルメント・アスカラール>とはPepe(伊達男)・Tormento(拷問)・Azcarar(甘い、砂糖漬けの)という意味で、<色男が砂糖漬けの甘い拷問にかけますよ>って感じでしょうか。なんだそりゃ(笑。

 真の天才とは映画やドラマのように一目で分かるわけではなく、目立たないグレーな人である場合が多い。このバンドにも天才がいた。わたしは菊地成孔さんが現在活動している二つのバンドでは、もう一つのダブ・セクステットの方がどちらかといえば好きだったけれども、ライヴを観た直後だとぺぺも相当いいなと思ってしまう。やっぱライヴはいいものだ。

 特に老舗のグランド・キャバレーで着飾った上品な女性が多く、和装の女性も多く見受けられ、またエスコート上手な男性が同伴しているとくれば、悪かろうはずがない。たぶん菊地さんのイベントでは1番年齢と衣装代の平均が高いであろうと思われる。わたしのような菊地さんと同世代の男1人も意外と多い。とはいえ、菊地成孔さんのコンサートでの主役は間違いなく女性のオーディエンスである。

 10月末にリリース予定のNaruyoshi Kikuchi et Pepe Tormento Azcarar名義では2ndアルバムとなる新譜では、映画音楽のカバーが増えているが、その中からブロニスロウ・ケーパー作曲の「バターフィールド8のテーマ」と、そしてポール・ミズラキ作曲の「アルファビル ~ 悲しきワルツ」という曲を演奏した。これまでもアントニオ・カルロス・ジョビンやバート・バカラックのカバーや、今回の公演でも演奏したミシェル・ルグラン作曲ゴダールの「はなればなれに」などをやってきた。特にバターフィールド8は、ただジャジーで美しいメロディというだけでなく、そこから無調な現代音楽風に流れていくところなんて最高だ。

 下戸であるにも関わらず、飲み慣れないアルコールを、雰囲気もあり勢いで飲んだために、途中1回トイレへ中座したがとてもエレガントで素晴らしいライヴだった。12月に行われる、渋谷Bunkamuraオーチャードホールでの<菊地成孔ダブ・セクステット>と<菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール>の2夜連続のコンサートもきっと素晴らしいものとなるだろう。今年も昨年同様、菊地氏ご自身のセレクトによるワインが幕間に提供される。もちろん、両方ともチケットは入手済みである。

 あの場にいた全ての人に感謝。ありがとう。

ツ黴€

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